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世襲は悪か?

2009年05月18日(月)

「世襲」とは親の特定の地位や職業を子弟が引き継ぐことです。

最近では、国会議員の世襲がよく議論されています。

某政党では、親の選挙区の地盤を引き継いで、子が国会議員となることに制限を設けることにしたようです。

これに関しては賛否が分かれていますが、私は選挙対策の愚かな措置だと思います。

そもそも、国会議員を選出するのは有権者である国民です。

その国民により正当な選挙で選出された国会議員であれば、私は世襲であってもよいのではと思います。

その人に能力や政治に対する真摯な姿勢が欠如していると国民が判断した場合には、次の選挙では落選することになるからです。

言い換えますと、国会議員は選挙という社会からの評価により、チェックされているのです。

それは会社経営でも同じです。

中小企業などの場合、社長が親から子に引き継がれるということはよくありますし、上場会社でも社長の世襲は少なくありません。

社長を引き継いだ子は、自らの能力で会社経営を行わなければならず、従業員・お客様・取引先・株主・他の役員・金融機関などからの信頼を得られなければ、会社を維持・発展させることはできません。

残念ながら、事業承継後の数年間で、業績不振により会社が倒産した事例は数え切れないほどあるのです。

つまり、社長も会社業績という社会からの評価により、チェックされているのです。

確かに、この世界には不適切な世襲が存在することは否めません。

隣国の国家元首。

某財団法人の理事長。

しかし、世襲がすべて悪であるという風潮には、私は強い憤りを感じます。

「世襲をしたと言われている人のいったい何を知っているのか?」

「その人の努力・苦しみ・悩み・義務と責任の重さを知っているのか?」と。

信和綜合会計事務所(大阪の税理士法人)

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